遺贈による所有権移転登記の必要書類は?(遺言書による名義変更の必要書類)
遺言書によって遺言執行者が指定されている場合、受遺者(遺贈を受けた方)と遺言執行者とが共同して登記をします。
遺言執行者が指定されていない場合には、受遺者を登記権利者、遺言者の相続人の全員が登記義務者となって、共同で遺贈による所有権移転登記を申請することとなります。
ただし、遺言書の中で遺言執行者が指定されていなかった場合でも、後記のように家庭裁判所に遺言執行者の選任をしてもらうことができます。
1.遺言執行者が指定されている場合
遺言書の中で、遺言者の財産を遺贈(贈与)することと併せて、遺言執行者が指定されている場合です。※遺言書の記載例は下記のとおりです。
この場合は、受遺者を登記権利者、遺言執行者を登記義務者として、共同で遺贈による所有権移転登記の申請をすることとなります。
なお、受遺者自身が遺言執行者でもある場合には、「登記権利者兼登記義務者亡☐☐遺言執行者」として、単独で登記申請が可能です。
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令和○年 第○○○○号
遺言公正証書(例)
本職は、令和○○年○○月○○日、静岡県静岡市駿河区〇〇一丁目○番○号 ○○病院において、遺言者静岡太郎の嘱託により、証人静岡一郎、証人静岡二郎の立会いのもとに遺言者の口述した遺言の趣旨を次のとおり筆記して、この証書を作成する。
第1条 遺言者は、その所有する財産全部を包括して、清水次子(昭和○○年○○月○○日生、住所 静岡県静岡市清水区〇〇一丁目○番地)に遺贈する。
第2条 遺言者は、次の者を遺言執行者に指定する。
静岡県静岡市駿河区大和一丁目1番2-1号
司法書士 望月 暁彦
(以下省略)
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・必要書類
1.登記原因証明情報
遺贈による所有権移転登記の登記原因証明情報となるのは、遺言書、遺言者の死亡の旨の記載がある戸籍謄本(除籍謄本)となります。
また、受遺者の戸籍謄本も必要です。
※遺言者と受遺者の死亡の前後が遺言の効力に関わるためです。
2.登記済権利証、もしくは登記識別情報通知
遺言者が不動産の所有権を取得した際に発行された、登記済権利証、もしくは登記識別情報通知です。
3.遺言執行者の印鑑証明書
登記を申請する時点で発行から3か月以内の遺言執行者の印鑑証明書が必要となります。
4.受遺者の住民票(または、戸籍の附票)
受遺者の住民票(もしくは、戸籍の附票)。
住民票の場合、本籍地の記載を省略していないものをご用意ください。
5.固定資産評価証明書
(注)登記をする年度の固定資産評価証明書をご用意ください。
例えば、令和2年4月1日から、令和3年3月31日までの間に登記するのであれば、令和2年度のものを使用します。
6.代理権限証明情報
遺言書の中で遺言執行者を指定している場合、遺言執行者の資格を証明するために、遺言書、および遺言者が死亡した旨の記載のある戸籍謄本等を添付します。
家庭裁判所によって遺言執行者が選任された場合には、その旨の記載がある「遺言執行者の選任審判書」を添付します。
この場合には、遺言者の死亡を証明する書面(戸籍謄本等)は添付不要です。
また、「遺言執行者の選任審判書」だけでは遺言の内容が不明な場合にのみ、遺言書の添付が必要となります。
代理人(司法書士)によって登記申請をする場合、受遺者および遺言執行者の双方から司法書士への委任状も必要となります。
※委任状は当事務所が用意したものに、署名押印をいただきます。
7.その他
遺言者の登記簿上の住所と、戸籍謄本に記載されている本籍とを関連付けるため、遺言者の住民票除票(もしくは、戸籍の附票)も添付が必要です。
2.遺言執行者の選任がない場合
遺言書の中で、遺言者の財産を贈与(遺贈)する内容は書かれているが、遺言執行者の指定はされていない場合です。
この場合、受遺者を登記権利者、遺言者の相続人全員を登記義務者として、共同で遺贈による所有権移転登記の申請をおこなうこととなります。
なお、遺言書によって遺言執行者が選任されていない場合でも、家庭裁判所に遺言執行者の選任をしてもらったうえで、遺言執行者と受遺者との共同で登記を申請することも可能です。
・必要書類
1.登記原因証明情報
登記原因証明情報として、遺言書、遺言者が死亡した旨の記載のある戸籍謄本(除籍謄本)、受遺者の戸籍謄本、登記義務者が遺言者の相続人であることを証明する戸籍謄本等が必要となります。
2.登記済権利証、もしくは登記識別情報通知
遺贈者が不動産の所有権を取得した際に発行された登記済権利証、もしくは登記識別情報通知が必要となります。
3.遺言者(遺贈者)の相続人全員の印鑑証明書
登記を申請する時点で発行から3か月以内の遺言執行者の相続人全員の印鑑証明書が必要となります。
4.受遺者の住民票(または、戸籍の附票)
受遺者の住民票(もしくは、戸籍の附票)。
住民票の場合、本籍地の記載を省略していないものをご用意ください。
5.固定資産評価証明書
(注)登記をする年度の固定資産評価証明書をご用意ください。
例えば、令和2年4月1日から、令和3年3月31日までの間に登記するのであれば、令和2年度のものを使用します。
6.代理権限証明情報
代理人(司法書士)によって登記申請をする場合、受遺者および遺言執行者の双方から司法書士への委任状も必要となります。
※委任状は当事務所が用意したものに、署名押印をいただきます。
7.その他
遺言者の登記簿上の住所と、戸籍謄本に記載されている本籍とを関連付けるため、遺言者の住民票除票(もしくは、戸籍の附票)も添付が必要です。
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